2012年12月16日 フッ素セミナーアドバンストコース

東京歯科大学 衛生学口座教室教授の眞木 吉信先生のフッ素セミナーアドバンストコースを受講してきました。

栄養としてのフッ素

米国ではフッ素を、歯の健康を維持増進する「栄養素」と考え、栄養(食事)摂取基準に記載されています。ユーロ諸国も同様ですが、日本では「毒物」という扱いをうけることが多いです。
斑状歯やダウン症、骨肉腫、がんの原因になるなどいう人がいますが、実証データはありません。
斑状歯に関しては、水道水へのフッ素添加を何年もにわたり毎日摂取することでおきるものであり、塗布や歯磨剤の使用でおきることはありません。

全身的には、飲料水や食品として摂取したフッ化物はエナメル質や象牙質など形成途上の硬組織に作用して、酸による脱灰に対して強い歯を作り上げます。
局所的には、生涯を通して歯の表面のプラークとエナメル質や象牙質の表層に直接作用して、大きなう蝕予防、抑制効果をもたらします。

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フッ化物配合歯磨剤

フッ化物配合歯磨剤の市場占有率は1985年にはわずか12%でした。
現在日本では、 90%に達していて、さらに上昇傾向にあると思われます。
フッ化物配合歯磨剤の普及と主に、永久歯のう蝕は減少しています。

日常の歯磨きに組み込むことで、簡単にう蝕予防ができること、
誰でも簡単に入手でき、特別な用具などを必要としないこと、
歯磨剤として用いる為、全量を飲み込んでしまう危険が小さい、
フッ化物洗口や定期的な歯面フッ化物塗布と併用できる、
一日に数回使用することにより、初期脱灰歯面の再石灰化を促進させる機会が増える、
等のメリットがあります。
乳幼児から成人、高齢者まで生涯を通じて応用でき、う蝕予防効果は30~40%程度です。

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